冨美家で熱々鍋焼きうどんを食べた後は、
お買い物をしがてら建仁寺へと向かいました。

臨済宗建仁寺派の大本山で、栄西禅師によって開山されました。
栄西禅師は、宋への修行の際に茶種を持ち帰り、日本で初めて栽培を開始。
そのことから、喫茶を普及した”茶祖”でもあります。
花見小路を抜けた都会ど真ん中にある大寺院ですが、
一歩境内に入ると静寂さが漂います。

東京生まれ神奈川育ちの、大阪在住~しょっちゅう京都

方丈に入るとまず現れるのが、俵屋宗達作の『風神雷神図屏風(国宝)』
金箔の雅やかさと、向き合う風神と雷神の迫力を感じます。

「国宝なのに何故に写真撮影が出来る!?」と、驚いたのですが、
こちらの屏風は高精細デジタル複製。
文化財はすべてデジタル複製されているので、
建造物内はどこも写真撮影がOK。

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桃山時代に描かれた海北友松筆の襖絵『雲龍図』
何枚もの襖に渡って描かれた二匹の龍は、
お互いを意識し合いながら飛び交っている様でした。

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潮音庭

本坊の中庭は、中央に三尊石、東に座禅石、その周りに紅葉が佇む庭園。
360度どこから見ても正面になり、人それぞれに画が異なるお庭です。
伯母はこのお庭が見たくて建仁寺をリクエストしたのですが、
ワタクシは、ビデオ鑑賞している母と伯母を置いて先に他の所を回ってしまい、
潮音庭を完全に見失っていました。
(本坊を出る直前に、こちらはなんだろぅ・・・と覗いたらお庭があって、とりあえず急いで写真を撮る始末)

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方丈から法堂へは、建物をつなぐ廊下を歩きます。

この廊下、外にむき出している状態で、

写真正面の柵を開けて向こうに渡ります。

(こちら側と向こう側の柵の間は、外を歩く人の通り道)



柵は普通に開くのですが、たまにひっかかってしまうそうで、

前の人にぴったりくっついて閉まる前に出入りしました(爆)


寒~い外をスリッパ一つで歩くのはかなり厳しいです(^-^;;

ですが、その寒い修行を乗り越えると~・・・






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双龍図~ヘ(゚∀゚*)ノ

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1765年に立てられた法堂には、本尊釈迦如来像と脇侍迦葉尊者、阿難尊者が祀られています。
この須弥壇も床から高い所にあり、天に昇る様な雰囲気を醸し出しています。

天井一面に広がる『双龍図』は、2002年に創建800年を記念して描かれたもの(小泉淳作画)
二匹の龍が絡まり合う姿は、頭から胴体をたどってもなかなか尻尾にたどり着けず、
まるで宇宙の渦を彷徨っているかの様でした。

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法堂に差し込む光が幻想的(´‐`)

広大な境内ですが、塔頭が集中して並んでいるので、
意外と短時間で回ることが出来ます。
ただ、この時点でかなりある気づかれていたので、
早々に建仁寺を後にし、お茶をしに行きました~(笑)


ここ最近、京都を訪れた時のお昼は『冨美家』に来ることが多いです。
お昼時は必ずと言っていいほど行列ができ、今までに並ばずに入れたことナッシング。
ですが、雪が降る一歩手前の京都。
待たずに入れました~(ノ´▽`)ノ

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訪れる度に、ぐっつぐっつと煮えたぎる鍋焼きうどんの写真を、
母と伯母に送っていたら、「絶対に食べる!鍋焼き食べる~!!」とご指名。
予約が出来ないので、並ぶ覚悟もして旅行スケジュールを立てて・・・。
なので、空き空きで良かったですvv

伯母は何故か中華そば(おうどんやさんにある”中華そば”が以前から気になっていたそうで)
スープをもらったら、魚介だしなのかさっぱりしていました。
母は冨美家なべ(エビ天有り)、ワタクシは錦なべ(エビ天無し)
甘辛い下味がしっかりついている肉厚な椎茸と、
ふわふわジューシーなお麩は最後に食べるのがワタクシ流。
(熱々お出汁がじっくり染みこんでいるので、噛んだ途端にヤケドします・・・爆)

身体の中から温まるのにもってこいのお昼でした。

3日目の初日は、相国寺からスタート。
こちらの法堂と開山堂が特別公開中です。

相国寺は、足利義満によって創建、夢窓国師によって開山した臨済宗相国寺派の大本山。
ちなみに、金閣寺(鹿苑寺)と銀閣寺(慈照寺)は、相国寺の山外塔頭。

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『鐘楼』 1843年に完成

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『法堂』
1605年に豊臣秀頼が再建した日本最古の法堂。
法堂内の須弥壇(しゅみだん)は、三方から伸びる階段の上に立ち天井にまで届きます。
本尊の釈迦如来像を見上げると、天井に広がる「幡龍図」
狩野光信筆の天井画は、龍の絵の真下で手を叩くと反響した音が龍の鳴き声になります。
そこから「鳴き龍」とも呼ばれます。
須弥壇の真横まで近づくことができ、その足下には「ココが手を叩くポイント」という印が。
なんども、パ~ンパ~ンと手を鳴らしますが、全く龍の鳴き声は返ってきませんでした(^-^;;
(きゅるるる~~~んみたいな音が聞こえるんですよ)


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開山堂庭園

『開山堂』
開山した夢窓国師の木造が安置されているところ。
杉戸に描かれている円山応挙による狛犬は、
はるか昔に描かれたとは思えないほどとっても可愛いです。
「龍淵水の庭」と呼ばれる枯山水の奥には、
相国寺の南にある京都御所へ流れ込む小川がありました。
今は、水は枯れていますが、二様の庭が隣接する珍しい庭園です。

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なんとも残念な看板が目立つ総門・・・orz

京都の市街にありながらも、街中とは思えない静寂さがあります。
ご近所さんのような方がお散歩していたり、親しみやすく感じました。




とうとうその時がやってきました。

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間人ガニ~~~ヘ(゚∀゚*)ノ


(間人→たいざ)

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目の前でじっくりと焼いてくださる間、
他のお料理を食べながら待つのがつらかったです(爆)

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ここからは、ひたすら黙々と蟹の身と格闘。
茹で蟹はつるんと身がとれますが、
焼き蟹は殻にしがみついてなかなか離れません=333
「誰が見ても泣き崩れてしまうぐらい綺麗に食べるぞ!」
と、一生懸命でした(爆)

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蟹みそをお湯でのばしたもの。
蟹みそは、蟹身にからませて食べたことしかなかったので、
この一品はなんとも贅沢に感じました。
濃厚なのにくせが無く、するする口の中に入っていきウマー(゜Д゜)

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蟹の爪は~・・・

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熱燗にいれて爪酒』に。
普段あまりお酒を飲まないワタクシには、日本酒は飲み慣れてはいないもの。
それが熱燗となると、飲む時にもわっと湯気が入り込みそれだけで酔いがまわりそう。
ちびちびと美味しくいただきました。
(でも、ほとんど母の胃袋に)

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ところで、先ほどの蟹の甲羅にも日本酒をいれてさらに楽しみます。
ワタクシは、爪酒がけっこうアルコールきつかったので、
甲羅酒では完全にアルコールをとばしてもらいました。
(そんな要望も聞いてくださるのが、カウンターでいただく醍醐味)

そしたら、これが甘くて美味しいのなんの~(ノ´▽`)ノ
好きな人は、甲羅が透けるまで・・・
そして、やがては甲羅の向こうが見えるまで何度も日本酒を炙って楽しむそうですよ。
これを酒豪と呼ぶのでしょうか(遠い目)

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蟹を堪能した後は、お口直しの『おろし蕎麦』
ぴりっとした大根おろしでお口の中がさっぱり。
蕎麦は、歯ごたえがしっかりしていて美味しかったです。

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次ぎに奥からやってきたのは、ホンモロコとお餅。
ホンモロコは両面焼いたら網の穴に刺し、脂を頭に集中させます。

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スタンバイOK~♪

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『ホンモロコの塩焼き』
頭から尻尾まで美味しくいただきました。
内臓のほろ苦さが、脂と相まって大人の味でした。

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ふっくら焼き上がったお餅の中には、からすみ~♪
(食べかけでスミマセンorz)

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ご飯は、蟹の玉じめ丼か蟹雑炊のどちらかをチョイス。
伯母は、蟹の玉じめ丼に。

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ワタクシと母は、蟹雑炊。
ぷりっとした蟹の身がたくさん入っていました。

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果物は、甘い苺と柑橘・・・(何だったんだろぅ・・・爆)
昨年も苺をいただきましたが、
その時に、和久傳のご主人の同級生が京都北部で苺農家をやっていて、
毎朝「これだ!」というものを摘んでいるとか・・・。
香りの立つ甘~い苺・・・これは、昨年と同じ苺だ!!(と、勝手に納得)

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和菓子は桜餅。
待ち遠しい春を思い浮かべながらいただきました。
関西は道明寺粉を使う桜餅。
関東風よりももちっとした食感が好きです♪


食事が終わり、お店の方にタクシーを呼んでもらうと、
若女将がタクシーが到着するまでの間、お話をしてくれました
昨年もそうでしたが、とっても気さくでお客様と同じ目線でいろいろとお話してくださいます。
いつまでも、楽しくガールズトークの様に話が出来そうな・・・(^-^;;

若女将のお見送りを楽しみにしていたので、
お店を出る最後まで楽しい時間を過ごせました。

あぁ~・・・夢の様な時間でした(´‐`)



今回の旅で最大のイベントがやってきました~ヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ

昨年の3月上旬に訪れた時、「蟹が食べれる♪蟹が食べれる♪」と、
心躍らせていたら牛が登場して、硬直した伯母とワタクシ(^-^;;
どうやら予約したコースはワンランク下のもので、
そちらは上品に高級な牛を焼いてくれるコースでした。
なので、そのリベンジをすべく、11ヶ月後にもう一度高台寺和久傳~ヘ(゚∀゚*)ノ

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案内された部屋は、前回と同じL字の掘りごたつカウンター。
座椅子に座ると背筋がしゃんと伸びます。

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まずは、土筆の塩漬けのお茶(ですが、お湯であります)
土筆の香りがいっぱいです。
驚いたことは、手にしたお椀が薄くて軽いことΣ(・ω・ノ)ノ!
湯飲みを持つ指が透けてみえるぐらい。

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さりげないアピールは品があってステキ☆

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竹筒に入った印のお酒                      ・・・・梅酒のソーダ割り好き~♪

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『フグの白子豆腐』
白子独特のもわっとした感じ(ワタクシだけか!?)はなく、完全にお豆腐化しています。
スプーンですくうと、弾力があってプルンプルンでした。

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『フグの薄造り』
昨年もコレキターーー(゚∀゚)!!!

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『揚げ麩とネギの玉じめすっぽんのお出汁』
もちっとした玄米が練られた揚げ麩。
ネギたっぷりのすっぽんのお出汁がウマー(゜Д゜)
(玉じめは溶き卵でとじていることです~)

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『ふきのとうのおかかまぶし』
この季節は、春の味を一足早く楽しめ、とっても得した気分(´‐`)
ふきのとうのほろ苦さが、身体にしみいります。

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カウンター越しに板前さんがお料理を出してきてくれ、
美味しいお料理を楽しんでいる間に、着々と囲炉裏で仕度が・・・・・・

一年越しの夢まであと少し~ヘ(゚∀゚*)ノ